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「東寺の謎」 三浦俊良 [Book]

”物の興廃はかならず人に由る。人の昇沈はさだめて道にあり。”

儒教の星、道教の月、仏教の日をあきらかにする総合教育。
身分に関係なくだれでも学べる学校。
学費は無料。

綜芸種智院(しゅげいしゅちいん)。
当時の社会常識からすれば、まったく考えられないような学校です。

お考えは立派だが、そんな学校を作ったところで、とうていうまくいかないでしょう。
そう言う人たちに、その人はこう答えて、協力を求めたそうです。

「物の興廃はかならず人に由る。人の昇沈はさだめて道にあり」


それから千二百年ほど経った昭和30年代。
東寺高校(現在の洛南高校)の再建のために、この本の作者は奔走します。しかし金がない。
時は経っても、その人の弟子たちは明快でした。

”国宝とは古くは人をさすことばであった。人こそ国の宝であると、わが国では認識されていた・・・。
空海は国宝にしようとおもって寺宝を残したのではないだろう・・・。人は国の宝である。ならば国宝を売って国宝をつくろう。”


この本、私は古本屋で偶然手にしましたが、東寺の講堂の奥の売店にもありました。
平成13年、祥伝社黄金文庫。
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